福井市役所 都市整備課 福岡敏成さん・嶋田克彦さん インタビュー

北陸新幹線開業に向けて再開発が進む「福井」駅前。進化を続ける福井の街づくりの今後とは?

「福井」駅周辺は都市機能が集約した利便性が高いコンパクトな街。北陸新幹線開業に向けて再開発が進められ、まちづくりの機運も上昇傾向している。今回は福井市の再開発の現状と今後についてや、街の魅力について、福井市役所都市整備課の福岡敏成さんと嶋田克彦さんにお話を伺った。

お話を伺った嶋田克彦さん(左)と福岡敏成さん(右)
お話を伺った嶋田克彦さん(左)と福岡敏成さん(右)

街の発展を象徴する施設が次々と誕生

――これまでの再開発の経緯についてお教えください

福岡さん:「福井」駅周辺及び福井城址周辺は、古くから県都福井の中心地として発展してきました。戦災復興土地区画整理事業の完了後も、行政が主体となり、福井駅付近連続立体交差事業、福井駅周辺土地区画整理事業、福井鉄道駅前線延伸、市街地再開発事業、中央公園整備など、都市基盤の再整備や都市機能の更新を進めています。また、戦災、震災(福井地震)から約70年が経過し、戦災復興土地区画整理事業にあわせて建設された建物の多くが老朽化し更新時期を迎えています。このような状況から、北陸新幹線の「福井」駅開業を見据えた再開発構想など、まちづくりの機運も高まっており、今後はこれらの建て替えにあわせた市街地環境の改善など、民間と行政が連携したまちづくりを進めていくことが重要視されています。

「福井」駅の整備イメージ
「福井」駅の整備イメージ

嶋田さん:2007(平成19)年に完成した、商業施設や公共施設、県民ホールが入る東口の「AOSSA(アオッサ)」、2016(平成28)年完成の、商業施設・公共施設、多目的ホールやプラネタリウムを備えた「ハピリン」は県都の玄関口にふさわしい新たなランドマークです。「ハピリン」の完成に伴い「福井」駅西口広場も整備され、路面電車の乗り入れも可能になったことで、電車・バス・タクシー・自家用車の乗降場が集約され、各交通機関からの乗り継ぎも便利になりました。

新たなランドマーク「ハピリン」
新たなランドマーク「ハピリン」

快適で魅力あるまちづくりが進行中

――現在進行中のものや、今後計画されている再開発事業についてお教えください

福岡さん:現在は駅西口の「駅前電車通り北地区」と「駅前南通り地区」、「中央1丁目10番地地区」の再開発が進行中です。このエリアは、規模の小さな2階以降が空き店舗になっているビルが多く点在しています。周辺は路面電車が通り歩行者通行量が一番多い“にぎわい軸”に位置付けているエリアでもあり、建物の更新や、街区の再編を進め、都市機能の集約化や復合化の推進が急務と考えます。このエリアでは高さ130メートルの高層ビルも建設予定で、ホテルが入居予定となっています。その他商業施設や住宅、オフィスが入る高層ビルの建築も計画されています。また建物のセットバック化により歩行者空間を拡充。広場の整備も行い、北陸新幹線の開業を見据えた県都の玄関口に相応しい、快適で魅力ある街並みの形成を目指します。

路面電車
路面電車

イベントの開催で賑わいを創出。古き良き街並みを生かした新たな動きも

―新幹線開業に向けた街の取り組みはありますか?

嶋田さん:福井市は県庁所在地であり、県都の玄関口としての都市機能の充実が必要と考えます。前述の通り「駅前電車通り」は、「福井」駅、「ハピリン」、「西武 福井店」と集客施設を結び歩行者数が最も多い、駅周辺の“にぎわいの軸”としての位置づけています。この通りを中心とした市街地の活性化・賑わいの創出が重要です。また、「福井」駅からは県庁や市役所、郵便局等の公共施設、「福井城址」や「中央公園」など、歩いていくことができる範囲で都市機能が集約されていることも特徴ですので、利便性が高く、水と緑、歴史を伝える街並みを活用した駅周辺の魅力づくりを進めています。北陸新幹線開業に向けては、「ハピリン」の屋根付き広場(ハピテラス)において、毎週のように様々なイベントを開催しています。年間約280万人の来場があり、相乗効果で「AOSSA」には約210万人の来場者があります。駅周辺の賑わいの核として機能しており、新幹線で訪れた人が滞在したくなるような、県内外との交流の拠点として活用が今後も期待されています。お隣の金沢では新幹線開業で「金沢」駅の乗降者数が1.6倍に増加したとのデータがあり、「福井」駅においても観光客を中心に福井を訪れる方が増加することが予想されています。

AOSSA
AOSSA

市民のまちづくりへの機運が高まっているのも特徴で、駅周辺では古い建物をリノベーションして開業する動きも盛んになっています。居酒屋をカフェへ改装した「クマゴローカフェ」、民家をバーやシェアオフィスに改装した「クラフトブリッジ」、その他ゲストハウスなど、リノベーション物件が点在しています。

「福井」駅周辺の街並み
「福井」駅周辺の街並み

大きな新しい建物の開発に並行して、歴史ある街並みを生かした動きが生まれているのも福井市ならではといえるでしょう。福井市では中心市街地等において、景観形成等のハード事業や魅力の発信を行うイベント等ソフト事業を行う方を支援しています。「新栄テラス」は低未利用地(空き地)の利活用を目的とした事業の成功事例の一つで、商店街の一画にあったコインパーキングの土地を活用して、テラスを整備し出店やイベント等を定期的に開催しています。「福井大学」と福井市の共同研究の一環から始まった事業でしたが、現在では商店街に新たな賑わいが創出されています。モデルケースとして県外からも多くの関係者が視察に訪れています。

「新栄テラス」のフリーマーケット
「新栄テラス」のフリーマーケット

コンパクトな街は便利でレジャーにも子育てにもオススメ

―最後に福井駅周辺の魅力についてお教えください

福岡さん:福井市は駅周辺に歩いて行ける範囲に様々な都市機能が集まる利便性の高いコンパクトな街です。子育て世代には屋根がある「ハピテラス」でのんびりとするのも、「中央公園」で子どもと遊ぶのもおすすめです。駅から近いので、ベビーカーを押しながらでも安心です。

嶋田さん:一歩外に出れば、海も山も近くレジャーにも最適。自然が身近で四季を感じることができる美しい街です。是非お越しください。

福岡敏成さんと嶋田克彦さん
福岡敏成さんと嶋田克彦さん

福井市役所都市整備課

嶋田克彦さん(左)、福岡敏成さん(右)
所在地:福井市大手3-10-1
TEL:0776-20-5454
URL:https://www.city.fukui.lg.jp/dept/d360/compact/index.html
※この情報は2019(令和元)年8月時点のものです。